潜在層は需要が多いものの、コンバージョンに至らない、成約に至るまで時間がかかる、といった欠点があり、通常の中小企業ではなかなかアプローチはしたがらないのがこの潜在層。
しかし、ペルソナ的思考を持ち、柔軟な発想をすることが出来ればコンバージョンやエンゲージメントを図ることが出来る。また、例えば一般的に現在展開している集客方法が潜在層へのアプローチに当たるが、シーン次第ではニーズが顕在化している状態がある。そこを狙い撃つことで競合が気づいていないユーザーを刈り取ることが出来るだろう。
潜在層のペルソナを想定する
ペルソナを想定できていなければ、どんな潜在層に対してアプローチをするべきか分からない。そしてそのペルソナがどんな行動を起こすか想定をしたアプローチ・マーケティング戦略を行わなければ意味がない。
性別・年齢層・検索シーン(悩みに気づくシーン)
ここをどれだけ具体化出来るかによって、潜在層のアプローチ方法が決まる。ちなみに私はクリエイティブな考え方をするのは苦手なので、ペルソナを決める時は現状最もコンバージョンするペルソナをヒアリングをしたり情報収集をしたりする。
初心者は特にこの方法が無難だろう。ペルソナを決める項目としては基本的には下記に当たる。
- 年齢
- 性別
- 居住地域
- 家族構成
- 仕事
- 生活パターン
- 購買に関する物の考え方
- 収入
- 趣味
- 悩み(商材に近いものから遠いものまで把握しておくと良い)
- ネット利用状況、検索時間帯、検索デバイス
ざっとこんなところだろう。しかし、現場に聞いても分からない点は多々あるだろう。そこはマーケターが現場に出向いたり、自社・サービスへのアクセスを解析して最もコンバージョンするユーザー像を浮き彫りにする必要がある。
検索キーワードを模索する
若干web寄りだが、そのペルソナを設定したらどんなキーワードで検索をするのか想像をしてみる。例えば女性が初めての引越し、1人暮らしをすると考える。
「引越し」「引越し×初めて」「引越し×一人暮らし」「引越し×気を付けること」といったキーワードだろう。しかし、頭の中でキーワードを考えるには限界があるし、我々企業奴隷には時間がない。そこで、私は「関連キーワード取得ツール」をよく使う。
「引越し」単ワードで回してみると色んなキーワードが発見できる。例えば「引越し×忘れがち」「引越し×チェックリスト」等が類語である。もし私が引越し業者でコンテンツマーケティングをするなら「引っ越すならいつ」等、文章打ち且つ検索数がある引越し自体をどうしようか悩む潜在層にアプローチを行い、ファーストコールカンパニーの布石として施策を進める。
【裏技】潜在層だがCVする「激怒」キーワードを探せ
時には潜在層のキーワードなのに、実はコンバージョンしてくれるキーワードがある。しかし、それには自社のバリュープロポジションがその検索シーンや検索キーワードに沿っていないとコンバージョンをしてくれない。
一例をあげるとまさに例で上げていた引越しなのだが、「引越し」クエリはSEOは全く上がらない超レッドオーシャンな市場。もちろん「引越し業者」「引越し業者口コミ」も超レッド。そのSEO担当もお手上げで泣きつかれたので、最小限の労力で売り上げが上がるキーワードを模索した。そこで出た答えが
「引越し×面倒」である。
この検索をしているユーザーは引越しが本当に面倒でイライラしている時間がないタイプ、もしくは引越しをしてみて面倒だったなという事が考えられる。また、クライアントのバリュープロポジションは、値段は高いがまるまるっと引越しに関わる細かい事まで面倒を見てくれるところでユーザーニーズと合致。
しかも検索結果画面は勝てそうなアフィリエイトサイトしかないため、勝てると見込んだ。早速、「引越し×面倒」に対してコンテンツを用意し、SEO施策を行った。
結果としてはそもそもサイトとして成熟を全くしきっていなかったのもあるが、対策をして1ヶ月で上位表示。検索数が少ないのでそこまでコンバージョンをしていないが、そのページから毎月電話が3~5本は鳴っているらしい。ロングテールとなるキーワードも仕込んではいるが、こういった業者選びまで至ってはいない、しかし感情的に勢いある検索をしているユーザーは意外にコンバージョンをする。誰もがコンテンツマーケティングをしていると煮詰まるので、ぜひ時間をかけてでもその視点を持ってほしい。
潜在層に効率的なアプローチをする考え方まとめ
エボミー流の効率的な潜在層へのアプローチ、いかがだろうか。大概のアフィリエイト業者、コンテンツマーケ業者は本当に煮詰まっていて、固定的な考え方しかできない。読者の皆様はペルソナを立て、そしてそのペルソナが感情を伴ってその広告に接点を持つタイミングを見極めてほしい。webはもちろん、CMもポスティングも同じである。